ピアニストの館野泉氏は、数年前の脳溢血の後遺症を不屈の精神で乗り切り、左手による演奏で復帰を果たしている。すでに日本各地で演奏会を開き、今夏もフィンランドの音楽祭に参加する。
館野氏は7月7日、東京芸術劇場でP.H. ノルドグレンが同氏のために作曲した左手のためのピアノ協奏曲作品129-小泉八雲の「怪談」による“死体にまたがった男”を日本で初めて演奏し、フィンランドのラ・テンペスタ室内オーケストラとの初来日共演も果たした。
7月30日から8月6日にかけては、フィンランドの北西沿岸部にある美しい街オウルンサロで開催される「第8回オウルンサロ音楽祭ー館野泉と仲間たち」
に音楽監督兼演奏者として参加する。館野氏は、この音楽祭の誕生に深い関わりを持っている。9月には帰国して日本のオーケストラとコンサートを開き、続いて12月までは全国ツアーを予定している。