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物理学者、スチュアート・パーキン氏が2014年ミレニアム技術賞を受賞 - フィンランド大使館・東京 : 最新ニュース

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最近の出来事・お知らせ, 2014/04/10

物理学者、スチュアート・パーキン氏が2014年ミレニアム技術賞を受賞 

本日、フィンランド技術賞財団(TAF)は、技術革新を称える著名な賞、2014年ミレニアム技術賞を技術革新者のスチュアート・パーキン教授(Prof. Stuart Parkin)に贈ることを発表しました。パーキン教授は、ワールド・ワイド・ウェブの発明者、ティム・バーナーズ=リー卿や倫理的幹細胞のパイオニア、山中伸弥博士といった歴代の受賞者に続き、2014年5月7日水曜日にフィンランド・ヘルシンキで行われる授賞式に出席する予定です。賞金は100万ユーロ相当です。

パーキン教授は、磁気ディスクドライブの記憶容量を1000倍に増大させる技術の発見が認められ、2014年ミレニアム技術賞に選ばれました。パーキン教授の革新技術により、データ収集と記憶容量は飛躍的に拡大し、大規模なデータセンターやクラウドサービス、ソーシャルネットワーク、音楽・映像のオンライン配信は、これを土台に進化を遂げました。

現在、私たちが動画をストリーミング配信し、ソーシャルメディアを利用し、またインターネット上で情報を検索することができるのは、クラウド上の磁気ディスクドライブに情報が保存されてこそ可能となっています。情報がディスクドライブに保存できるのは、データをコスト効率良く保存できるスピントロニクスデバイスのおかげです。パーキン教授はその容量を推定して、一ヶ月間に供給されるディスクドライブで、人類が誕生してからのすべての既知の情報を優に保存できると述べています。

基本的に、このようなあらゆる情報をクラウド上で利用できるのは、この小さなスピントロニクスデバイスが情報を読み取れるようにしているためです。現代のオンラインの世界には、こういった原子レベルの薄い磁気構造により、大きな可能性が広がっています。

ナノテクノロジーの成功分野

パーキン教授の発見は、磁気抵抗薄膜構造と巨大磁気抵抗(GMR)スピンバルブ読み取りヘッドの開発があってこそ成し遂げられました。1988年のGMRの発見後、パーキン教授は直ちにこの科学的観察を実践的データ記憶技術に変身させました。

パーキン氏は、電子の電荷よりもむしろ磁気スピンに依存してビットを保存する、スピントロニクスの分野をリードする革新者です。この分野はナノテクノロジーの分野中でも最も成功しているもののひとつです。スピントロニクスのもう一つ重要な進歩として、パーキン教授が1995年に提案した磁気抵抗メモリ(MRAM)があります。この技術は、磁気トンネル接合(MTJ)メモリセルをベースにしています。MTJはGMRスピンバルブとは仲の良い従兄妹のような関係で、ハードディスクドライブの読み取りヘッドに標準使用されるようになりました。

パーキン教授の談話:

「この度は、ミレニアム技術賞をいただき、非常に喜び、また感激しています。ミレニアム技術賞といえば、もちろん科学界で最も重要な賞のひとつです。過去10年間の受賞者は、実に偉大な科学者の方々ばかりです。どなたも極めて大きな影響を与える研究により、すばらしい科学者であることを実証されています。そのような賞を私がいただくのは非常に恐縮ではありますが、科学界から研究内容と全世界への影響をこのように高く評価していただき、大変光栄に思います。」

本年度受賞者に関する選考委員会のコメント:

スチュアート S.P. パーキン教授(Ph.D)は、スピントロニクス材料の科学と応用への先駆的貢献、デジタル情報の保存容量の莫大な増加につながる研究が評価され、ミレニアム技術賞を受賞されました。パーキン教授の功績は、「ビッグデータ」革命の大きな原動力となり、人が知識にアクセスする方法を大きく生まれ変わらせました。」

フィンランド技術賞財団理事長 Juha Ylä-Jääski(工学博士)の談話:

「フィンランド技術賞財団理事長は、2014年ミレニアム技術賞をスチュアート S.P. パーキン教授にお贈りできることを光栄に思います。パーキン教授のイノベーションは、デジタル情報の記憶容量に革命的な成長をもたらしました。このイノベーションは、「大衆のために生活の質を向上させる、全く新しいサービスの可能性を切り開く画期的イノベーション」という、ミレニアム技術賞の真の精神とすべての特徴を表しています。さらに、将来的にパーキン教授のイノベーションは、容量の劇的増大と消費電力の低減により、コンピュータ新時代への道を開く可能性があります。」

スチュアート・パーキン氏は、IBMのフェローで、スタンフォード大学顧問教授、および他の4つの大学で客員教授を務めるほか、Max Planck Institute of Microstructure Physics、およびマルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクのAlexander von Humboldt Professorの役員を兼任しています。

ミレニアム技術賞は、フィンランドが生活の質を向上させる技術革新への賛辞として、 2年に一度、現在および将来に渡って人々の生活の質を著しく向上させる革新技術に対して贈る賞です。主催者のフィンランド技術賞財団(TAF)は、フィンランドの産業界がフィンランド国家と協力して設立された独立基金です。受賞者は、フィンランドおよび世界各国の一流科学者と技術者で構成される著名なネットワーク、International Selection Committeeの推薦に基づいて、TAF選考委員会によって選ばれます。大賞の受賞者は、2014年5月7日にヘルシンキで開かれる祝賀授賞式で栄誉を受けます。

編集者のメモ:

1.国際メディアの問い合わせ窓口:

Rob Blackhurst Apollo Public Relations rob@apollopublicrelations.com +44 787 9423341

2.フィンランド国内メディアの問い合わせ窓口:

Niina Suhonen, Head of Communications & Marketing, Technology Academy Finland

firstname.lastname(at)technologyacademy.fi +358 40 8439 438

3.フィンランド技術賞財団窓口:

Dr. Tech. Juha Ylä-Jääski, President and CEO

firstname.lastname(at)technologyacademy.fi +358 40 716 0703

Chancellor Jarl-Thure Eriksson, Åbo Akademi University, Chair of the International Selection Committee, firstname.lastname(at)abo.fi +358 40 5012 570

2014年4月9日、11:30~13:30(東ヨーロッパ時間)に行われる2014年ミレニアム技術賞の受賞者発表イベントのライブ動画は、www.technologyacademy.fiでご覧いただけます。

イベントの録画は4月10日からhttp://www.youtube.com/user/millenniumprizeでご覧いただけます。

スチュアート・パーキン教授のプレス用動画・写真集

www.technologyacademy.fi

スチュアート・パーキン教授のオンライン動画

https://www.youtube.com/watch?v=cID4fKraWkE

http://online.kitp.ucsb.edu/online/plecture/sparkin13/rm/flashtv.html

http://video.mit.edu/watch/tr10-racetrack-memory-545/

ミレニアム技術賞について、およびInternational Selection Committeeのメンバーの詳細:www.millenniumprize.fi

歴代受賞者:

2004年には、ワールド・ワイド・ウェブを発明したティム・バーナーズ=リー卿が初代受賞者となりました。2006年は、革命的新しい光源、青色、緑色、白色のLEDとーレーザーを発明した中村修二教授が受賞。2008年は、薬物放出制御技術を発明し、組織再生に使用する画期的な生体材料を開発したロバート・ランガー教授が受賞しました。2010年は、画期的な色素増感型太陽電池を開発したマイケル・グレッツェル教授が受賞。2012年は、新しいオープンソースのオペレーティングシステムを自由な発想で生み出し、Linuxの普及をもたらしたリーナス・トーバルズ氏と、普通の細胞組織から多能性幹細胞を作る新しい手法を発見した山中伸弥博士のダブル受賞となりました。

歴代受賞者とそのイノベーションの詳細:

各受賞者のストーリー、インタビュー、写真、動画はwww.millenniumprize.fiでご覧いただけます。

ミレニアム技術賞協賛者

Aalto University、FIM、Kemira、Kone、Metso、Neste Oil、Nokia、Outotec、SEB、Vaisala

フィンランド技術賞財団(TAF)は、人々の生活の質を持続可能な形で向上させるイノベーションを促進する、独立財団です。TAFは、2年に一度、ミレニアム技術賞を贈り、Millennium Youth Campなどの関連イベントを運営しています。またTAFは、科学界、実業組織、政府系組織の世界的ネットワークに積極的に参加することで、フィンランドをスカンジナビアの健全なハイテク立国にするための振興活動を行っています。

TAFは、Finnish Academy of Technology、Swedish Academy of Engineering Sciences in Finland、およびフィンランドのトップ企業を代表するIndustry Councilを組み入れています。TAFの長所のひとつは、産業界、政府系組織、科学界の三角協力の下で、これらすべての部門に広範なネットワークを持つことです。またこれらの3部門は、TAF 委員会および執行委員会にも代表を送っています。

フィンランド技術賞財団(TAF)の補足情報:

www.technologyacademy.fi

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更新 2014/04/10


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