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報道の自由でトップを行くフィンランド - フィンランド大使館・東京 : 最新ニュース

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最近の出来事・お知らせ, 2016/06/26
Photo: Kaisa Rautaheimo/Helsingin Sanomat
Finland top-rated for press freedom
北欧で最大発行部数を誇るヘルシンギン・サノマット紙。1889年、フィンランドの首都ヘルシンキで、パイヴァレヘティ紙として生まれた。1914年に現在の新聞名に変更

報道の自由でトップを行くフィンランド

人口も少なく、母語もマイナーな言語であるにもかかわらず、フィンランドのメディア市場は多様性に満ち、質が高い。

2016年世界報道自由度ランキングでフィンランドが7年連続でトップ

パリを拠点にするNGO国境なき記者団では、毎年180カ国を対象に、報道の独立性、メディアの多様性、情報伝達の透明性、法の整備、記者の安全と自由を比較した世界報道自由度ランキングを発表している。フィンランドは2016年も引き続きトップの座に輝いた。5月はじめ、ユネスコ世界報道デーが首都ヘルシンキで開催され、フィンランドの高い報道の自由度を象徴するイベントとなった。

国境なき記者団ヘルシンキ支部のイルッカ・ノウシアイネン支部長は、「世界的に重要視され、影響力のあるランキングで高く評価されたことは誇り」と感想を述べた。ヘルシンキ支部は2013年、国内と世界中の報道の自由に関心を持つフィンランド人ジャーナリストによって開設された。

「フィンランドのジャーナリストは、メディア所有主や政府の干渉をうけずに自由に書くことができる。また、報道の自由を保障する法整備等がしっかりとしている」と、支部長は快挙の主要因を分析する。

フィンランドのメディア界で中心的な役割を果たしているのが、メディア会社とジャーナリスト労働組合が共同で運営するマスメディア評議会 (CMM) だ。言論の自由を守るほか、自主規制を通して、ジャーナリストに良識ある行動を求め、報道に対する苦情に対処している。

エリナ・グルンストロム会長は、フィンランドには長年、情報の透明性を促し報道の自由を支える法律が整っていたと強調する。「機密文書等やむを得ない稀なケースをのぞいて、あらゆる種類の公文書は、政府活動情報公開法によって、最初から一般のアクセスが可能となっているのです。」

ノウシアイネンもグルンストロムと同様、フィンランドのジャーナリストは、その気になれば個人の納税情報さえも確認可能なほどの情報公開性や政治家等と比較的容易に連絡が可能な社会を評価しているという。ノウシアイネンは、フィンランド公共放送YLEや日刊紙ヘルシンギン・サノマット紙が世論の形成に大きな影響力を持つことは自明ではあるが、フィンランドの主流メディアは十分な客観性と鑑識眼、多様性を兼ねそろえていると考える。

眼の肥えた読者層

グルンストロムは、フィンランドのメディアの多様性についても触れる。「フィンランド語が世界であまり使われていない言語であるにもかかわらず、これほど多様性に満ち、質の高いメディア市場があることは他の小さな国ではあまり見ることのない現象です。」

フィンランド・メディア・オーディット社によると、フィンランドの成人の93%が紙面もしくはデジタル媒体で新聞を定期的に読んでいる。人口550万人ほどの国で、少なくとも週に一度印刷されている全国紙や地方紙の数は200を超え、雑誌の数も4000超と、市民のさまざまな関心に応えている。「バランスのとれた質の高い分析を求めて、最近では伝統的な紙媒体の新聞への回帰が起こっています。無秩序で信頼性に欠けるソーシャルメディアに対する健全な反応です」とグルンストロムは指摘する。

TF Finland Top-rated for Pressi feedom
フィンランドの国民の新聞を読む割合は世界3位。人口550万人程の国ながら、印刷媒体の市場は多様性に富み、200を越える全国紙、地方紙が少なくとも週一で発行されている。世帯のほとんどは日刊紙のほか、複数の雑誌を講読し、フリーペーパーやフリーマガジンも読んでいる。
photo: Mikko Stig/Lehtikuva

言論の自由を脅かすもの

他国のジャーナリストと同様、フィンランドのジャーナリストも近年、オンライン上のヘイトスピーチの標的にされることが増えた。ノウシアイネンもグルンストロムもこのような傾向を非難し、移民や難民問題、フェミニズム、ダイエット、狩猟、銃規制など、強い感情をひきおこすテーマを取り上げることに、記者が慎重になりすぎることを懸念する。冷戦時代、フィンランドのジャーナリストはソ連に批判的にならないよう注意を払った。だが、冷戦の終焉以来、国のメディアが政治問題について自己検閲をしようと検討したことはないと二人は受けとめている。グルンストロムは、それよりもむしろ、放送会社や出版社が最近はじめた報道の削除の方が、フィンランドのメディアの多様性や質を脅かしていると捉える。「フィンランド人は報道の自由を当然のことのように受け止める傾向がありますが、その自由とは、ジャーナリストが長い年月をかけて獲得してきたものであることを忘れています。東欧やその他の地域で報道の自由に起こっていることを心配しています。」

いま、紛争地域で安全が脅かされ、宗教的不寛容が拡がり、メディア会社を所有する権力者や独裁的政府が増加する中で、報道の自由が奪われる例が怖いほどに増えている。2016年世界報道自由度指数は、その現状を如実に物語っている。ヘルシンキで開催されたユネスコのイベントでは、世界各地における報道の自由を基本的人権として促進し、検閲や過度な監視からマスコミを守り、伝統的なメディアやオンラインメディアで活躍するジャーナリストの安全を保障することを目的として掲げた。

フィンランドは2016年一年を通して、世界初の情報公開法(FOIA)制定250周年を祝う。「知る権利、伝える権利」がテーマだ。

Fran Weaver 著
2016年4月
This is Finland
Finland Top-Rated For Press Freedom

Image: Siiri Viljakka, Script: Lauri Tuomi-Nikula/Last Words – the Return of Anders Chydenius.
Press freedom Chydenius
アンデルス・シデニウスは、スウェーデン統治下にあった18世紀のフィンランドで最も著名な政治家であった。シデニウスは、民主主義、平等、人権の尊重こそが、社会全体の幸福への道だと説き、世界初の情報公開法の制定に寄与した

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更新 2016/07/12


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