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フィンランドで実験中のベーシックインカムとは? - フィンランド大使館・東京 : 最新ニュース

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最近の出来事・お知らせ, 2018/04/03

フィンランドで実験中の
ベーシックインカムとは?

ベーシックインカムは万能薬ではないが、短期雇用契約を結ぶ30~40代の労働者にとってはぴったりな方策かもしれない。

写真: ハッリ・タルワイネン
Esplanade by Harri Tarvainen
ヘルシンキ市の目抜き通りエスプラナディを散策する人々:煩雑なお役所仕事を減らし、自動的に基本給付金が配られる新制度が始まった場合、それはフィンランド社会にどのような影響をもたらすのか。

臨時収入によって失業手当などが減らなければ、人は短期の仕事でも引き受けるのか。それを実験するのが、ベーシックインカムのパイロットプログラム。2000人の失業者をランダムに選び、2017年から2年の間、毎月560ユーロを支給する。「ベーシックインカムの対象者は、実験期間中に仕事を見つけたとしても、給付金を全額受け取れます」と、フィンランド首相府政治分析課のマルクス・カネルヴァは言う。「こうすることで、たとえ薄給で短期間だとしても、仕事を引き受けやすくなるとされています」

ベーシックインカムはすべての問題を解決する万能薬ではない。しかしながら、短期雇用契約を結ぶ30~40代の労働者にとっては、ぴったりな方策かもしれない。KELA(フィンランド社会保険庁事務所)の研究者であるミスカ・シマナイネンによれば、ベーシックインカムの支持者は、フリーランスなど自営業の人々のニーズにはマッチすると主張する。

ベーシックインカムの目標は、貧困の防止ではない。「ベーシックインカム自体は、期待されたほど貧困を減らせるとは限りません」と、シマナイネンは言う。「それにはベーシックインカムの給付額と、他の社会保障費との兼ね合いがありますから」

煩雑なお役所仕事を減らせる?

カネルヴァによれば、既存の福祉手当は周知が徹底していないため、十分に活用されてきたとは言えない。「この実験によって、ベーシックインカム的な政策が生まれる可能性もあります。基本的な給付金が自動的に配られれば、(誰がどれだけ受給するかを細かく計算する)煩雑なお役所仕事は減ります。断続的になりがちな給付金の問題も解決するでしょう」と、カネルヴァは指摘する。「要するに、あらゆる福祉手当や起業助成金などをひとつにまとめるということです」

今回の実験は、フルタイムの仕事に就けた対象者が所得の全額をキープできるという点でも非現実的だ。ベーシックインカムがより広く導入された場合は、所得が一定金額に達した時点で課税される見込みだという。

ベーシックインカムは既存の給付金に取って代わるため、全体にかかる費用はそれほど高くない。実験を行う2年間で、約750万ユーロ増える程度だという。実験の初期結果は、2019年の前半に発表される見通しだ。

「実験期間中は、たとえ予備的なものであっても公表しません。実験対象者の振る舞いに影響するのを防ぐためです」と、カネルヴァは言う。

By Tuomas Muraja, ThisisFINLAND Magazine 2018
https://finland.fi/life-society/finlands-basic-income-may-boost-motivation-accept-work/

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更新 2018/04/23


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