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フィンランドの「メタル音楽の都」を選ぶキャンペーンがスタート! - フィンランド大使館・東京 : 最新ニュース

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最近の出来事・お知らせ, 2018/05/15

フィンランドの「メタル音楽の都」
を選ぶキャンペーンがスタート!

写真 : イェッセ・カマライネン
老若男女が集うトゥスカ・フェスティバルは、ヨーロッパで長年開催されているへヴィメタル・イベントのひとつ。
老若男女が集うトゥスカ・フェスティバルは、ヨーロッパで長年開催されているへヴィメタル・イベントのひとつ。

フィンランドは、国民一人当たりのメタルバンド数が世界で最も多い国。そんなフィンランドで今年5月から、最も「メタル音楽の都」にふさわしい都市を選ぶ「キャピタル オブ メタル」キャンペーンが実施されている。

フィンランドには、10万人の住民ごとに53以上のメタルバンドがある。人口比率でいえば、世界トップの「へヴィメタル大国」といえる。では、「メタル音楽の都」と呼ぶのに最もふさわしい都市は?それをメタルバンドとファンに選んでもらおうと立ち上がったのが、「キャピタル オブ メタル」の公式サイト。フィンランドで活躍するメタルバンドが、公式サイト上の全国地図に活動拠点をマークし、バンド情報や都市の紹介を書き込めるようになっている。「キャピタル オブ メタル」の共催者は、Tuska Festival (トゥスカとはフィンランド語で「苦悶」の意)とソニーミュージック・フィンランド、フィンランド外務省、音楽ショップなど。5月9日から6月20日までの間に、できるだけ多くのフィンランドのメタルバンドがサイトに登録するよう、告知に努めている。

世界中にいるフィンランドメタルのファンも、公式サイト上で好きなバンドに「いいね!」することでキャンペーンに参加できる。キャンペーンが締め切られた翌日の6月21日には受賞都市が発表され、トゥスカ・フェスティバルでアピールする機会が与えられる。キャンペーンに参加したバンドにはレコードショップのギフト券が抽選で当たり、ファンはトゥスカ・フェスティバルへのペア招待券(旅費、宿泊費、VIP席へのアクセス含む)が当たる可能性がある。

花開くメタルバンド

写真 : イェッセ・カマライネン
国民一人当たりのメタルバンド数が世界で最も多いフィンランドでは、へヴィメタルが世代間のギャップをつなぐ役割を果たしているケースも
国民一人当たりのメタルバンド数が世界で最も多いフィンランドでは、へヴィメタルが世代間のギャップをつなぐ役割を果たしているケースも

フィンランドでメタル音楽が栄えるのは何故なのか。国民の考え方や社会、きれいな自然の空気、教育制度・・・そういったことすべてが関係しているのかもしれない。根強いフィンランドメタルの文化について解説するのにふさわしいのが、アールト大学ビジネススクールの主任研究員を務めるトニ=マッティ・カルヤライネン。デザインと経営の学位を持つ多彩な学者で、2015年に始まった毎年恒例のModern Heavy Metal Conference(現代へヴィメタル会議)の牽引者でもある。トゥスカ・フェスティバルと同じ週にヘルシンキで開催される会議で、「へヴィメタル『約束の地』へのエクソダス」や「へヴィメタルにおけるフィンランドの神話」といったテーマでプレゼンテーションを行っている。

カルヤライネンは、世界中を回ってメタルコンサートに参加したりファンにインタビューすることで、フィンランドのメタルが世界にとってどんな意味をもつのか、また世界がフィンランドのメタルにどんな影響を及ぼすのかについて考えてきた。

  • フィンランドがキャピタル オブ メタルである理由その1:トゥスカ・フェスティバルが開催されているから

「音調的には、フィンランド語はメタルの環境に馴染むんです」と言いながら、カルヤライネンはリズミカルな音を発してみせた。フィンランド語は「子音に左右される言語」であり、「楽器との相性が良い」という。フィンランド語を学んだことのある外国人であれば、二重子音の多さに気づいたかもしれない。

フィンランドのバンドの多くは英語で歌うが、フィンランド語で歌うバンドがあれば、外国人の耳には「ユニークで変わっていて、少しエキゾチック」に聞こえるだろう。フィンランド語で歌うMokoma とStam1naが日本で初めてコンサートを開いたとき、「最前列のファン全員が、歌詞を大声で歌っていて」驚いたと、カルヤライネンは振り返る。

カルヤライネンによれば、歌詞自体は「フィンランド語話者にとっても明白というわけではない」らしい。もしフィンランドメタルのファンが、意味がわからないのに歌詞を丸暗記しようと思うのであれば、それは音楽自体に強力な魅力があるからだといえる。

自然がインスピレーションの源

  • フィンランドがキャピタル オブ メタルである理由その2:オバマ前大統領がそうだって言うから

フィンランドメタルのサウンドはひとくくりにはできない。一言に「へヴィメタル」といっても、ブラックメタル、ドゥームメタル、フォークメタル、ゴスメタル・・などジャンルは細かく分かれている。

フィンランドのメタル音楽にはまた、フィンランドの自然とフィンランド人の性質も影響している。ミュージシャンと会話を重ねるたびに、長くて厳しい冬という環境で育つと「メランコリーなコード」を奏でがちだという話が出てくると、カルヤライネンは話す。フィンランドのギター少年は「突然(陽気な)サルサバンドを始めたりしない」というわけだ。こうした論調はフィンランドを誤った既成概念にはめかねない危険性があるものの、「一般的にいえばだいたい合っていると思う」という。

フィンランド出身のデザイナーやアーティストは、フィンランドの森や湖、白樺など自然界からインスピレーションを受けるという話をよくするが、メタル音楽も例外ではないようだ。フィンランドは国土の7割以上が森で覆われており、メタルバンドは似たような割合でアルバムのジャケット撮影を森の中で行う。

とはいえ、ミュージシャンは固定観念で見られるのを嫌うのも事実。フィンランドのバンドは「個性と技術」で知名度を上げていると、カルヤライネンは語る。Nightwish とChildren of Bodomがその好例で、フィンランドのメタルが認知されはじめた1990年代と2000年代初期に道を開いた。

誰もがハッピーに

  • フィンランドがキャピタル オブ メタルである理由その3:フィンランドでは子守唄までメタルだから

フィンランドのメタルが発展した背景には、フィンランド社会も役割を担っている。フィンランドの小学校では、あらゆる音楽のジャンルが網羅される。「フィンランドの音楽産業やバンドのメンバーに話を聞くと、音楽が全面的に受容されていることが影響しているという話がよく出てきます」と、カルヤライネンは説明する。「たいていの場合、ある時期に何かの楽器を試している若者が多いんです。我が国では、音楽に対する前向きな雰囲気があるのがわかります」

フィンランドでもメタルは「音楽の主流」とは言えないものの、反体制というわけでもない。アングラ的な存在に追いやられがちな他国とは違い、ある一定の受け入られ方をされているという。サブカルチャーではあるが、「大きなサブカルチャー」だというわけだ。

フィンランドのメタル界では、他国にありがちな異なるジャンル間の内輪もめも少ないと、カルヤライネンは言う。「みんなハッピーで、みんな友達なんです」

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更新 2018/05/24


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