
この十数年間でフィンランドの産業構造は、多くのフィンランド人がその重要性に未だに気づかない程変化しました。何世紀にもわたり莫大な森林資源に依存してきたフィンランドは、1990年代後半になって突然、エレクトロニクス分野が付加価値と輸出製品という面で最も重要であることに気づいたのです。それまでは、「フィンランドの糧は、森にある」と言われていたのが、今では、「フィンランドの糧は、森と、ノキアにある」と言われるようになりました。そして、フィンランドは豊かになりました。
フィンランドの産業化は19世紀に森林資源の利用と共に始まりました。林業、木材、パルプ、製紙産業は依然として国家歳入の大きな割合を占めていますが、金属・エンジニアリング、ハイテク、サービス産業が主要部門として国内総生産(GDP)の大部分を占めるようになりました。フィンランドの高質なサービス産業を代表するものにフラッグキャリアのフィンランド航空があります。1923年11月に創設されたフィンランド航空は、世界で5番目に古く、また最も信頼できる航空会社の一つです。日本には、東京と大阪にヘルシンキから直行便が到着します。
輸出における産業製品の内容は、この数十年で劇的に変わりました。30年前にも満たない頃は木材や紙製品が輸出品の大半を占めていましたが、今日では、製紙業は三大輸出産業の一つに過ぎません。金属・エンジニアリングとエレクトロニクス分野が主要輸出部門として成長しました。. Read more.
フィンランドの主要産業は、森林業、金属・エンジニアリング、情報・通信技術(ICT)の三つです。商品開発や発明により革新的な新製品が数多く生み出されました。フィンランドが国際的に貢献した製品には、携帯電話、砕氷船、クルーズライナー、エレベータ、製紙機械、環境に優しい製紙過程、ディーゼルエンジン、ヨット、コンパス、釣り用疑似餌、周波数変換機、削岩機、伐採機、避妊薬、ピペット、鋏、斧、インターネットの暗号化システム等があります。
フィンランドの競争力は、その革新性、研究開発(R&D)、技術の高さから常に高く評価されています。2003年にフィンランドの公共及びに民間部門が研究や商品開発向けに投じた額は、約50億ユーロ。これは、GDPのほぼ3.5%に相当し、世界的に見てもトップ水準にあります。
フィンランドではまた、科学技術政策諮問会議(The Science and Technology Policy Council) という特別機関が設けられ、総理大臣を長に官民の有識者が科学技術・技術革新政策について審議します。